「電験三種に、参考書は3冊も要りません。」
「1冊です。」
「俺は3冊買って、1冊もやり切らずに1年目を落ちました。」
あなたの机の上にも、開いていない本が積まれていませんか
本屋に行って、参考書のコーナーに立つ。
背表紙を、左から右へ順番に読んでいく。
「これが丁寧らしい」「あっちは解説が詳しいらしい」「もう1冊は過去問付きらしい」
迷ったので、3冊とも買う。
家に帰って、1冊目の3分の1まで行く。次に2冊目を開く。ここで、最初の説明の言葉が違うことに気づく。どっちを信じていいか分からなくなる。
そして、3冊とも閉じる。
翌週、また本屋に行く。今度は、もっと分厚いのが良さそうに見える。
あなたの枕元にも、積まれた本がありませんか。
ページの端が、どれも同じくらいきれいな本です。
俺はこれで、1年を溶かしました。
この記事を読み終えたあなたは、こうなっています
- 今日、買うべき参考書を1冊に決められる
- 「3周」の具体的な回し方が分かっている
- 落ちた1年の原因が、能力ではなく手順だと分かる
俺の現在地を、数字で出します
35歳。スーパーゼネコン正社員。年収1,200万円。
18時帰宅。休日はサーフィンとトライアスロン。
妻と子供2人。地元にアパート1棟。毎月15万円を積立投資。
資格は第二種電気工事士、第一種電気工事士、1級土木施工管理技士、電験三種、技術士(建設部門)。
19歳、食品工場で手取り14万円。22歳、北海道の防波堤現場で電工、手取り19万円。
そして、電験三種は1年目に落ち、参考書は3冊持っていました。
教材を増やすと、落ちる。理由は「選ぶ」からです
はっきり書きます。
参考書が増えるほど、人は勉強しなくなります。
理由は、意志が弱いからじゃありません。選ぶたびに、頭の力を使うからです。
どの本を開こうか。どの説明を信じようか。この問題は、どの本に載っているか。
勉強そのものより、選ぶことに力を使う。だから、肝心の問題を解く時間が消える。
俺は3冊を、本棚に並べていました。並べ替えもしました。背表紙が揃うと、勉強した気になりました。
でも、解いた問題は、1冊分も終わっていなかった。
並べ替えている時間は、勉強時間ではありません。
受かった人の1冊は、ボロボロです
ここが、最初に知りたかったことです。
電験三種に合格した人に、何を使ったか聞いてください。だいたい、答えは1冊です。
しかも、その1冊は、きれいじゃありません。付箋が端からはみ出している。ページの角が折れている。計算の書き込みで、余白が埋まっている。表紙が、少し反っている。
受かった人の本は、読まれた形をしています。
逆に、落ちた人の本は、どれもきれいです。3冊あって、3冊ともきれい。
これは才能の差じゃありません。使った冊数の差です。
そして、もう1つ知っておいてください。電験三種は、上期と下期の年2回あります。下期の申込は2026年11月9日から。1回落ちても、科目合格は3年間有効です。
つまり、落ちた1年は、消えません。 使い方次第で、翌年にそのまま乗ります。
教材が増えると、締切だけが遠のきます
俺が1年目にやっていたことを、月ごとに書きます。
10月、参考書を2冊買いました。11月、1冊目の3分の1で止まりました。12月、3冊目を買いました。1月、どれを開くか迷って、結局開きませんでした。2月、仕事が忙しくなって、勉強が止まりました。3月、年度末の現場で、勉強のことを思い出しもしませんでした。4月、また本屋に行きました。
1年で、解いた問題は1冊分も終わっていませんでした。
一方で、教材は増えていました。これが、一番たちが悪いところです。
本を買うと、人間は「動いた」と思い込みます。新しい本の匂い。きれいな背表紙。届いた箱を開ける瞬間。あの感覚で、今日は勉強した気になる。
でも、解いた問題数は、昨日と同じです。
教材が増えると、締切が遠のきます。「まだ新しい本が届く」と思っている間は、焦らないからです。
そして、気づいたときには申込が終わっている。
これが、俺が1年目にやったことの全部です。
3周の回し方を、そのまま書きます
理屈はいいので、手順を書きます。
- 1周目:読む。分からなくても、前に進む。1周目の目標は「全体の地図を持つこと」です。問題は解かなくていい。ここで止まるから、みんな1冊目で挫折します。
- 2周目:解く。1周目で読んだ範囲の問題を、実際に手を動かして解きます。解けなかった問題の番号を、テキストの余白に書いてください。
- 3周目:その番号だけをやる。解けた問題は、もう開きません。
これを、11月9日の申込までに1周目を終える形で回してください。下期のCBTは2027年2月4日から、筆記は3月21日です。
ここで、正直にデメリットも書きます。この回し方の弱点は、最初が退屈なことです。1周目は、分からないまま進むので、不安になります。
その不安に耐えられなくて、人は2冊目を買います。
俺がそうでした。不安を消すために本を買っても、不安は消えません。消えるのは、お金と時間です。
じゃあ、どの1冊を選ぶか
選び方は、3つだけです。
1つ目、テキストと問題集が1冊になっているもの。分冊すると、また選ぶ作業が増えます。
2つ目、解説に途中式が省かれていないもの。ここを省いている本は、計算でつまずいたときに詰みます。
3つ目、厚すぎないもの。500ページを超える本は、現場で働きながらだと、1周目で折れます。
買ったあとに、やってはいけないことがあります。他の本を、同時に開かないこと。 これだけです。
1冊3,000円台です。3冊買うより、1,000円以上安い。浮いた分は、下期の受験料7,700円に回してください。
1冊に絞った年の、最初の3週間
絞ったあとに何が起きるかも書いておきます。ここで多くの人が、不安に負けて戻ります。
1週目。1冊しかないので、逃げ場がありません。だから、開くしかない。開くと、意外と進みます。
2週目。分からない問題が出ます。ここが山です。他の本を見たい衝動が、一番強くなる週です。俺はここで3冊目を買って、失敗しました。
3週目。2周目の最初に戻って、同じ問題をもう一度解きます。1週間前に分からなかった問題が、少しだけ解けます。この小さな変化が、3周目まで人を運びます。
1冊に絞ると、逃げ場がなくなります。逃げ場がないことが、一番の勉強法です。
俺はこの3週間を、1年目に越えられませんでした。2年目に越えたら、受かりました。
よくある質問
Q1. 結論、参考書は結局何冊買えばいいですか?
結論、1冊です。
テキストと問題集が1冊になっているものなら、なおいい。
1冊を3周するより強い勉強法を、俺は知りません。
Q2. 結論、過去問はいつから解けばいいですか?
結論、2周目が終わった直後です。
1周目の途中で過去問を開くと、解けない問題が多すぎて、心が折れます。
順番は、テキスト1周 → テキスト2周(解く)→ 過去問です。
Q4. 結論、中古の参考書でも大丈夫ですか?
結論、版が新しければ大丈夫です。
電験三種は制度や出題範囲が変わることがあります。古い版は避けてください。
新品で3,000円台です。ここは惜しまなくていい。
Q6. 結論、今からでも下期に間に合いますか?
結論、間に合います。
CBTの初日まで約3ヶ月半。1日90分、1科目に絞ってください。
教材を1冊に決めた人から、合格に近づきます。
過去の俺へ
参考書を3冊買った、1年目の俺へ。
本屋で背表紙を読んでいる時間が、一番長かったよな。並べ替えて、揃えて、満足していた。
でも、解いた問題は1冊分も終わっていなかった。
悪いのは、お前の頭じゃない。手順だ。
1冊を選べ。3周しろ。分からないところは、同じ本に戻れ。
本を増やすな。増やすのは、勉強じゃない。
これを読んでいる、あなたへ
枕元に、開いていない本があるはずです。
どれも、3分の1で止まっているはずです。
それは、あなたが怠けたからじゃない。
選ぶのに疲れて、解く時間が消えただけです。
1冊に決めるか、決めないか。
3周するか、しないか。
それだけです。
俺は3冊買って落ちて、1冊に絞って受かりました。順番を変えるだけで、結果は変わります。
今夜やる、3つのこと
- 手持ちの参考書から1冊だけ選ぶ(残りは段ボールに入れる)
- 1周目の期限を、11月9日に決める
- 11月9日の申込を、カレンダーに入れる
次回予告
次回は「電験三種の申込、11月9日の当日に何を準備するか」をお伝えします。申込ボタンの前で手が止まらないための、事前準備のリストを書きます。
【執筆者プロフィール】 電工ライリー。19歳・食品工場(手取り14万円)→22歳・北海道防波堤現場の電工(手取り19万円)→派遣監督→1級土木施工管理技士→電験三種→中堅ゼネコン→技術士(建設部門)→35歳・スーパーゼネコン正社員(年収1,200万円)。保有資格は第二種・第一種電気工事士、1級土木施工管理技士、電験三種、技術士(建設部門)。


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